会員研修会のご報告
平成24年10月13日、北海道医療大学サテライトキャンパス12Fにて第75回会員研修会が開催されました。講師として、旭川市で歯科医院を経営している副院長林晴美先生を招きし、「頑張りすぎない歯科予防」という演題で講演していただきました。
参加者は32名でした。以下に内容をご報告いたします。
1989年、林医院開設から現在の予防歯科体制になるまでの経営とシステムの変化とプロセスについて講話された。当初はユニット6台、歯科医師2名、歯科衛生士3名、受付1名で開設。しかし同年12月に挫折、歯科医師以外のスタッフが定着せず、原因はスタッフとの距離感がなくなった事、理念がない事に気づき、1992年4月から新しいスタッフに経営方針を伝え定着するためにPDCAサイクル(play do check action)を導入、研修システムを確立していくが人を育てるのは時間がかかり、2004年ウェルビーイング、2005年CHP、2006年つがやす歯科医院研修会にも参加し、システムをモデリングすることから始める。また歯科大学で学べなかった経営学について2009年4月小樽商科大学ビジネススクールに通い2011年経営法MBAを取得。マーケティングに対する経営方針と方法を学ぶ。
林歯科医院の理念である【もてなす】心を大切したいという思いから医院が開いている時間に患者さんが通ってもらうのではなく、患者さんが通える時間に医院を開ける(夜間診療・日曜診療)。また1997年7月から通えない患者さんにはこちらから出向く訪問診療を開始し現在6台の車で訪問を行っている。
2011年1月現在の場所に移転しDr9名、歯科衛生士20名・助手13名・技工士2名・受付事務11名総勢55名(非常勤含む)で一般歯科、小児、矯正、インプラント、審美歯科、メインテナンス、往診、口腔ケアなど患者さんの幅広い要望に答えられる体制を整えている。
良い医療を行う為には 歯科医院の経営方針である理念を持ち、医療のコアとそれに向かう組織力が必要である。患者さんには最優先に耳を傾け、最高の環境で最高の技術を提供し続けることが笑顔と満足感を与えメインテナンスに来院、経済に繋がっていると思われる。(角田裕子)