2月26日北海道子供の歯を守る会 第95回会員研修会「ヘルスサービスリサーチの視点から考える地域歯科保健活動の推進」が開催されます!
◆講師:北海道医療大学歯学部保健衛生学分野教授 三浦 宏子 先生
◆日時:令和4年2月26日(土) 15:30~17:00
◆視聴方法:webによる(当記事下部にリンクがございます)
2021年の第74回WHO世界保健総会において口腔保健に関する決議が採択された。この決議では、今後の口腔保健のあり方について治療的アプローチから予防的アプローチへの転換をさらに促進することに加えて、口腔保健活動を非感染性疾患(NCD)対策と連動させることと、口腔保健サービスをユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の枠組みで捉えることの重要性を示している。特に、UHCの枠組みにおいて口腔保健を明確に位置づけたことは、今回の決議の大きな特色といえる。
UHCにおける口腔保健のあり方を考えるうえで、ヘルスサービスリサーチの手法は有用性が高い。ヘルスサービスリサーチとは社会的要因、組織の構造とプロセス、保健医療サービスの質とコスト等を把握することにより、健康への影響を複合的に探求する学際的な研究分野である。一方、UHCは、すべての人が適切な予防、治療、リハビリテーション等の保健医療サービスを支払い可能な費用で受けることが出来る状態や体制を構築することである。ヘルスサービスリサーチで取り扱うサービス提供に関する3つの要素(ストラクチャー、プロセス、アウトカム)は、UHCの枠組みにおける地域歯科保健活動を考えるうえ押さえておくべき項目である。上記を踏まえ、本研修会では、WHO世界保健総会での口腔保健に関する新議決の内容を紹介するとともに、UHCの枠組みにおいて地域歯科保健活動を推進するうえで役立つヘルスサービスリサーチの考え方を示す。また、厚生労働省が実施した事業費調査での公表データ等をもとに、地域歯科保健活動の実施体制に関する現状と課題を明らかにしていきたい。
https://youtu.be/cMKwN_gkmcc